劇団羊座公演
「農業少女」

2025/01/18～2025/01/19

この国の西の果て、「農業」という駅のベンチに、一人の少女が腰掛けている。

「このまま東京に行ってみようかな。のうぎょう、とうきょう、
そんなにコトバの響きは変わらないのに、東京は農業から遠い。」

長閑で閉鎖的な田園風景を捨て、欲望と妄想を肯定する都市で育てられた少女は、やがて都会に染まり、また、吞まれていく。

初演から25年経つこの作品は、より気分に左右されるようになった現代の本質をいまだに描いているだろう。

20世紀に置いてきたはずの本音は、いまも息をしている。